カーボンパーツの取り付け方

 今回はカーボンパーツの取り付け方についての解説です。

カーボンパーツを取り付けるときはボルトを規定トルクで締め付ければ良い。

そう思われてませんか?規定トルクで締め付ければとりあえず壊れませんが、実はこれだけ

では不十分です。正確にはトルク管理に加え、潤滑状態を正しく管理する必要があります。

良く締め過ぎて壊れるカーボンコラムのモデルを用いて説明します。

 以下のようにステムはボルトを締める事で軸力を発生し、コラムを挟みこむ力が出ます。

次にコラムとステム間で摩擦力が発生します。

摩擦力は次式で簡単に求まります。

          摩擦力=摩擦係数μ × ステムを挟みこむ力F

より簡単に求まります。この摩擦力がコラムを固定する力です。

というわけで、カーボンコラムの固定力を上げるには

            1.ボルトの軸力を増すか

            2.摩擦係数を増すか

の2択となります。

カーボンコラムにおいて軸力を規定以上に挙げるのは破損につながるのでできませんから摩擦

係数を上げます。摩擦係数を上げるには一般に

          脱脂することです。

 一般にグリスが付いている時で摩擦係数は0.05~0.1、完全脱脂状態で0.3ですので脱脂するだけで最大で6倍の固定力を得ることができます。普通コラムにグリスはつけませんが、メーカー出荷状態でもほこりやよごれ、作業員が手で触った時に汗や皮脂がつきますので、これらも摩擦係数を下げる原因となります。摩擦取り付け面は脱脂すると固定力が上がり、より確実にカーボンパーツを取り付けることが出来ます。

 脱脂の仕方ですが、パーツクリーナーを使用してウェスで拭くか、パーツクリーナーが手持ちでなければ中性洗剤でも大丈夫です。

 ちなみにボルトの潤滑状態も同様に重要で、ボルトにグリスをつけた方が軸力が上がり同じ締め付けトルクでも固定力が上がります。

 ハンドルバーテープを交換する時にテープがバーにうまく巻けず剥がれやすいのも汗と皮脂のためです。