剛性を調整するならシューズで

 今回はシューズ剛性についての考察です。これまでクランク、フレーム、ホイールの剛性
の基礎について書いてきました。ここのところ剛性ネタが多いですが、弊社は別に剛性信者
ではありません。自転車の重要なファクターの1つとして集中的に解説しております。

 クランクではねじれによる変形が駆動方向からずれエネルギーロスを引き起こし、フレーム
ではBB周りの駆動方向からのずれとホイールセンターずれによるエネルギーロスが起こり、
ホイールでは横剛性が低いとこれも同様にホイールセンターずれを助長してエネルギーロスが
起きます。

左:クランク変形    中央:フレーム変形    右:リム変形

この3つで特に高剛性のモノがお勧めなのですが、皆さん「そんなにガチガチにしたら乗りず
らいんじゃないか?」と思いますよね。多少のばね感というか、踏んだら適度に押し返してく
れるフィーリングが欲しいものです。伝統的にフレームにしなりが求められたりしますが、ロ
スになるのが分かりました。そこでシューズ剛性で調整しようというのが今回の提案です。
 
 ではここで、ソール剛性違いでどのような違いがあるか解説していきます。以下はソールと
足裏の簡単な模式図です。足裏とソールは通常は完全に一致していません。

次に高剛性のソールと低剛性ソールの時に踏み込んだ図です。

左:高剛性ソール変形          右:低剛性ソール変形

高剛性ソールだと踏み込んだ時にソールは変形せず、足裏がソールに合わせて変形します。
低剛性ソールだと踏み込んだ時にソールが変形して、足裏にソールがフィットします。
つまり低剛性ソールの方が足にフィットするんです。しかもソールは変形しても駆動角度ずれは
発生しませんので、エネルギーロスも他の部品に比べて最小となります。

ご存知の通り、一般にソール剛性と値段は以下の順で高くなっていきます。
・ナイロンソール (1万円程度)
・グラスファイバー&カーボンミックスソール (1~2万円程度)
・カーボンソール (3~5万円程度)

ナイロンソールは低剛性で足にフィットし、値段も安いメリットがあり、モデルによってはカ
ーボンシューズ並みに軽量だったりしてお得です。実際にカーボンソールからナイロンソールに変えて実走してみましたが、適度に柔らかいのにロス感はほとんど感じませんでした。剛性を調整するなら、ロスが大きいフレームにしなりを求めるのではなく、シューズを変えてみてはいかがでしょうか?