スポーク切れの原因

 今回はスポーク切れについてです。今はほとんどの人が完組みホイールを使用していると
思いますが、スポーク切れをここ数年経験していないって言う人がほとんどではないでしょ
うか?スポークが切れる部位は2箇所です。スポークネジの首部と曲げスポークであれば曲げ
部です。完組みホイールは通常はストレートスポークなので切れる部位はスポークネジ部の
みになります。スポーク中央で切れた事がある人がいたらかなりのレアケースです。
 ではなぜ完組みホイールになってスポーク切れが減ったのか、その原因と理由について解説します。

 1.メーカーが開発段階で耐久試験をするようになってかつ妥当性のある耐久試験をする
   ようになった。これにより壊れやすいホイールは開発段階で弾かれます。

 2.適切な設計をするようになった。スポークネジ部の応力集中を下げるような設計をする
   ようになったためです。

 適切な設計と言っても特殊な事はしていません。

第一に重要なことは以下の絵のようにスポークネジがニップルから出ていないことです。ネジ部が出ていると、そこに応力集中が生じスポークが簡単に切れます。これはホイール剛性が高くても同様に簡単に切れます。適切なスポーク長さが最も重要です。1mmでも間違うとスポーク切れが起きやすくなりますので、注意深い計算が必要です。

 次に重要なのが、スポーク角度とニップルが同じ方向を向くことです。これによりスポークには純粋な引張り荷重しかかからなくなり、切れ難くなります。リムも壊れ難くなります。安いホイールはこういう設計はされないので、重量が重く、剛性がある割りに壊れやすかったりします。スポークを真っ直ぐにする方法はいくつかありますので、お店でホイール見たときに各社どのような工夫をしているのか観察してみると面白いかもしれません。

 経験的な話になりますが、上記条件を両方満たした場合、ホイール剛性が低くてもスポークは切れません。φ1.2mmのスポークでも切れないんじゃないかなと思うほどです。大手の完組みホイールは体重の重い欧米に主に出荷するため強度規格は日本人にはかなり高いものになっています。品質の低いメーカーかよほど攻めているメーカーはまだ色々壊れたりしているのかもしれませんね。