Study of Frame

 前回はクランクの変形についてでしたが、今回はフレームの変形についてです。スプリント時に
どんな風にフレームが変形しているのかみていきます。フレームの変形について考察する投稿も
あまりみた事が無いので、楽しんで頂けると思います。コラムで書くのは、あくまで説明用なので
実際の解析よりも簡単な解析を行っています。

【解析条件】
簡単なフレームモデルを使用してCAE解析。
踏力:100kg負荷
チェーンテンション:42Tギヤを想定して200kgを負荷、チェーンの再現は難しいので直に力を入力しています。
固定条件:ヘッドチューブを拘束

以下が解析結果になります。約8倍程度に増幅された変形の表示です。
このままだとどう変形しているのか分かり難いので角度を変えて見ていきます。

真上から見た図です。ヘッドチューブに対して、BBは左に移動し、右のチェーンステイが
大きく左に傾いています。ハブ軸もそれにつられて左に傾き、真っ直ぐだったチェーン
ラインもずれているのが確認できます。

真後ろから見た図です。

真正面から見た図です。フォークが通るライン(フロントホイールセンター)とリア
ホイールセンターがずれているのが分かります。フロントホイールとリアホイールセンター
がずれますので、タイヤでサイドスリップが発生し、エネルギーロスが発生します。剛性の
低いフレームを乗ると進まない感じがするのは、このエネルギーロスとたわみによるストロ
ーク損失によるものです。チェーンラインもずれ、BBも駆動方向に対して余計な角度をもち
ペダルを真っ直ぐ踏めませんから、これもエネルギー損失の原因となります。

ではどういったフレームが剛性が高いか応力解析の結果から検討します。こちらは応力
解析の結果です。

主にヘッド周り、BB周り、右チェーンステーに集中しますので、この部位が大径化している
フレームを選べば、よく進むフレームである可能性が高いことになります。簡易解析のため実
際の応力分布とちがいますが、(実際はもっとチェーンステイの負荷が高いはず)コラムとし
ては十分かと思います。「Frame Stifness」でグーグル画像検索をすると剛性を実測したデー
ターが出てきますので一度見てみると良いかもしれません。