Study of crank1

 クランクの開発にあたってクランクの基本構造についてまとめましたのでご確認下さい。
クランクの構造は各社さまざまありますが、どういった構造が剛性が高く、どの程度差が
あるのか考察した例があまりないので、ここではクランクの構造による剛性差についてまとめました。クランクは形状違いで5種類用意しました。
 構造の比較の前にCAE解析条件について解説します。

【解析条件】
クランク長さ:170mm固定
ペダル荷重点長さ:65mm固定
クランク形状:5種類用意、重量は全て同じになるように調整しました。
荷重条件:ペダル軸位置で100kgで踏んだ時と、ペダル無しでクランクに100kg与えた時。

 クランクはペダルがあるために曲げ荷重だけでなく、ねじり荷重を同時に受けます。
荷重位置を変えて、曲げとねじり荷重が剛性にどの程度寄与するか調べていきます。

荷重点によるクランクの変形の違い

クランク形状は以下の5種類です。良くある形状から選択しました。

以下が解析結果になります。ペダル軸上での変位をまとめました。 
まずはクランクに直に荷重を与えた時の結果です。

 若干差がでましたが、いずれの形状もほとんど変形しませんでした。クランクは曲げ荷重によりほとんど変形しません。次はペダル軸上に荷重をかけた時の結果です。

 大きな差がでました。クランクはねじり荷重に敏感なのです。完全中空と3つ穴中空
以外ではクランク剛性はほとんど期待できないことになります。どこのクランクも中空
構造にこだわるのはこのためです。ただ、クランクを中空にできる製造方法は限られて
います。一般的には冷間鍛造、接着法、カーボン成型、CNC削りだしのいずれかですが
、いずれも弱点や制限があるためなかなか計算値通りに剛性がでないのが実状かと思い
ます。冷間鍛造では肉厚を薄くすることができず、接着法では接着面がたわみ易く、
ねじり剛性が出ず、カーボン成型はコストが高く、CNC削り出しは生産性が悪く、
いずれの方法もメリット・デメリットがあります。単純ですが、クランクは奥が深い
です。実際のクランク剛性についてはインターネットで「Crank Stifness」で検索すると
実験されている方がいますのでご覧になれます。特に注目して頂きたいのは、
ねじり剛性です。次回のStudy of Crank2にご期待下さい。