Study of crank2

 Study of crank1 でクランクはねじり方向に弱く差が出ると分かりました。では、ねじり剛性が
低いと実際の走りにどのような影響が出るか考えてみます。

 クランクはねじられるとペダルは駆動方向に対して角度を持ってきます。そうなると駆動
方向でない方向に踏んでしまうので、駆動にならない力はロスになります。

 以下のグラフはペダル変位に対して増えるパワーロスのグラフです。ペダル変位が10mm
の時にパワーロスは1.5%にもなります。ペダル変位は5mm以内におさめたいところです。

 さらにクランクのロスは、たわんだ分だけ踏めなくなる区間が増え、ストローク損失
になります。クランクを踏んでいられる区間を180°とした場合のストローク損失図が以下に
なります。ペダル変位10mmで1.9%にもなります。ペダル変位は5mmどころか3mm以内に
おさめたいところです。

 ここでまとめとして、クランクの角度によるエネルギーロスとストロークロスを合わせた
図を示します。

 トータルでペダル変位10mmで3.4%ものロスになり、ペダル変位5mmでも1%もあり
ます。他所のサイト様でクランク剛性を測定した例ではペダル変位は90kgの負荷で6~9mm
でした。クランクにより1.7~2.9%のロスがあることになります。300ワット走行時の
ピーク荷重は40kg位ですのでペダル変位は3-4mmなのでクランクロスは0.7-1.0%
、2.1-3.0ワットとなります。1100ワットのスプリント時のピーク荷重は140kg位ですので
ペダル変位は7.5-11mmなので2-3.9%、22-42ワットのロスとなります。

 ではクランク剛性を優先して、重量の重いクランクを選択すべきなのか?というと、以前のコラムWattか軽量化かより「3ワット抵抗低減は720gの軽量化よりも効果が高い」より、クランク重量が100g程度上がったとしても剛性のあるクランクを選ぶべきとなります。とはいえ軽量クランクを使いたいのが人情というもので、色々なデータを見比べてベストなクランクを選択して頂ければと思います。